今回は<少年とロボットの少年>を更新します。因みに、この小説の登場人物紹介は
こちらです。*こちらの小説はコラボになっております。そういうのが苦手な人は読むのはご遠慮下さい。
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<少年とロボットの少年~第1話 ロボットがやって来た~>
金髪の少年「小狼、遊びに来たよ~♪」
小狼「鏡音!俺はお前みたいに暇じゃないんだ。」
小狼はレンに疎ましそうに言った。
レン「小狼の意地悪。」
レンは小さな子供の様にいじける。
コイツは俺の住んでいるマンションの近隣に住んでいる。暇だと、毎回、家にやって来るのだ。
レン「折角の夏休みなんだよ。暑いし、プールに行こうよ。そんなに、僕と遊ぶの嫌なの?小狼はさくらちゃんとが良いんだよね。それは勿論、分かってるよ。でも、さっき、さくらちゃんが家族で出掛けるのを僕は見掛けたよ!」
小狼「その事はさくらから聞いている。」
レン「本当はさくらちゃんが居ないから、いじけてるんでしょ?」
小狼「だったら、何だっていうんだ。いつも、最後に残してしまっている読書感想文を先に片付けたいんだ。邪魔をするのなら、帰ってくれ。」
レンは困った顔でこう言った。
レン「あの、小狼!小学校では読書感想文は絶対、遣らなくちゃ駄目だったけど、中学校では、やるのは自由なのを忘れてませんか?僕はめんどいので、やりません。」
レンはめんどいを強調して言う。
レン「僕は美術の宿題は嫌いだし、遣りたくないんだよね。確か、絵日記だっけ。めんどいから、僕の代わりに、小狼がやってくれないかなぁ?」
小狼「どうして、俺がお前の宿題を遣らないといけないんだ。自分の宿題は自分でやれ!自分で無理なら、お前の姉貴のリンに手伝って貰えよ。」
レン「リン?リンなら、居ないよ。友達の所に泊まるんだってさ。」
レンは寂しそうに答える。
レン「もう1つ、何か、僕に隠してるでしょ?」
レンは小狼に見透かした顔で問う。
小狼「お前には関係ない事だ。」
レン「執事さんが帰って来ないから、一人では心細いだろうし、僕が泊まってあげるよ。」
小狼「確かに、偉(ウェイ)は一週間くらい、戻って来ないと言ってた。その代わりに、偉が自分の代わりをよこすと言っていた。もう直ぐ、来るはずなんだが、・・・」
レン「暑いし、上がらせて貰うよ。」
小狼「もう、勝手にしてくれ。」
小狼は呆れた顔でレンに言った。
小狼はレンをテーブルまで案内する。
小狼はお茶とお菓子を用意する。
レン「レーズンバターサンド、美味い!これは、北海道のお土産だよね。」
レンは美味しそうにレーズンバターサンドクッキーを頬張る。
小狼「姉上が北海道旅行に行って、買って来たんだ。全部、食うなよ。」
レン「はいはい、分かりましたよ!」
そんなやり取りをしていると、玄関でインターホンが鳴った。
配達員「李さん、お届け物です。」
小狼「はい!」
小狼は印鑑を持って、玄関へ行った。
小狼「鏡音!運ぶのを手伝ってくれないか?」
レン「うん、良いよ。」
レンは小狼に言われ、玄関にやって来る。
レン「こ、この大きな段ボールは一体、何なの?」
レンは大きなお届け物の段ボールの箱を見て、驚いた。
小狼「俺が知るか!しかし、この段ボールの箱は人が一人入る大きさだな。」
段ボールの箱に貼ってある注文伝票には割れ物危険と書かれていた。
小狼「取り敢えず、リビングに運ぶぞ、鏡音?」
レン「分かった!」
二人でリビングに段ボールの箱を運ぶ。
小狼は段ボールの箱を開ける。そこから、出てきた物はビニールの包装に包るまれた人の様な物だった。
ビニールの包装を取り払うと、金髪の少年が現れた。
小狼「うわっ?何だ、これは!?気持ち悪い。これは人なのか?しかし、コイツ、お前に似てないか?」
小狼の言う通り、その少年はレンにそっくりだったのだ。
レン「た、確かに、似てるよ!な、何なんだよ、一体!?誰が作ったんだよ?」
レンは青ざめた顔で言う。
小狼は注文伝票をよく見ると、会社名は大道寺トーイと書かれてあったのだ。
小狼「大道寺トーイが作ったんじゃないのか?」
レン「大道寺トーイって、知世ちゃんの所の・・・」
小狼「ああ、そうだよ!」
レン「こんなの送り返した方が良いよ!」
小狼「俺もそうしたいよ。まさか、こんな物が来るとは思わなったんだ。」
小狼は呆れた顔で言った。
小狼「まぁ、取り敢えず、それを起動させてみないか?」
レン「い、嫌だよ。気持ち悪いじゃんか。」
レンは自分に似たロボットを見て言った。しかし、違う所は服装と髪型である。
レン「小狼!何が遭っても、僕は知らないからね。」
小狼「ああ、勝手に、遣らせて貰うよ!」
小狼は箱から説明書を取り出す。
小狼「成程、No.02―Bを起動させるスイッチはこの背中に有るんだな。」
小狼は説明書で確認しながら、No.02―Bの起動スイッチを探す。No.02ーBの背中を探る為、服の中に手を突っ込もうする。
レン「んっ!何か、自分の身体を触られてる感じがしてさ、嫌なんだよね。」
レンはゾクリと震いをする。
レン「でも、小狼が僕に触るのは全然OKだよ。」
レンは嬉しそうに言った。
小狼「それだけは断る。」
小狼はきっぱりと断った。
小狼はNo.02―Bの起動スイッチを弄ると、No.02―Bが起動し、動きだした。
No.02―B「貴方が小狼様ですね。私の名前はNo.02―Bです。」
No.02-Bは小狼に向かって、自己紹介をした。
小狼「そうだよ。こちらこそ、宜しくな、No.02-B。」
No.02-B「あれっ!?そちらの方は蹲(うずくま)って、ご気分が優れないんでしょうか?」
小狼「コイツの事は気にするな。」
No.02-B「そうですか。」
No.02-Bは無表情で答える。
レン「小狼、無視すんなよ!へぇ、小狼は僕よりも、そいつの方が良いんだ。」
レンは拗ねる。
小狼「別に、そんな事は思ってない。」
レン「そう。なら良いけど。僕、喉乾いちゃった。ねぇ、君!飲み物、お願い?」
No.02-B「私は小狼様の申し出以外は承りません。」
レン「冷たい奴だな。もう良いよ、自分で入れるから。」
(コイツ、やな奴。)
レンはふて腐れた顔をして、キッチンに飲み物を取りに行った。
小狼「全く、鏡音の奴はわがままで呆れたもんだな。」
(ここは俺の家だぞ。)
小狼はレンに呆れていた。
No.02-B「小狼様!何か、お飲み物をお持ちしましょうか?」
小狼「No.02-B!アイスコーヒーを入れてくれ。後、それにガムシロップを入れてくれないか?」
No.02-B「承知しました。」
No.02-Bはキッチンに向かった。
小狼(製造番号だと呼びづらいから、コイツに名前を付けよう。一体、何にしようか?)
レン「涼太(りょうた)で良いんじゃない?」
レンはレモンティーを飲みながら、不機嫌そうに言った。
小狼「どうして、涼しいに『太』なんだ?」
レン「涼しい顔してるから。『太』に関しては特に、意味はないよ。」
レンは素気ない顔をして言った。
第2話に続く
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