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 pixivで書いているやつの番外編を書きます。因みに、お話のタイトルは『カードキャプターさくら~シューティングスター~』でございます。後、下記に本編を載せますね。

拍手[1回]


『カードキャプターさくら~シューティングスター~☆第壱夜☆ 嘘吐きな2人』

 久しぶりです。大道寺光(あまのこうじあきら)です。俺は今年から中学2年生だ。いや、間違えた「李 小狼(り しゃおらん)」です。見た目はどこにでも居る普通の男の子に見えるだろうけどな、実際はそうじゃないんです。因みに、大道寺光(だいどうじあきら)は俺の日本名です。

(な~んだ、夢だったんだ。アホな事を考えてる場合じゃないな!また、あのお母さんに殺されるだろうな。)

「しゃおら~ん!早く、起きなさい。春休みだからって、いつまで寝てるのよ。もう直ぐ、お昼の12時よ!それに、明後日から3年生なのを忘れてるんじゃないの?」
「何だよ、うるさいなぁ!今から起きようと思ったんだよ。アンタこそ、早く、仕事に行けよ?」
「貴方に言われなくても、分かっています。」
「今日、さくらちゃんとデートだったんの忘れてるんでしょ?」
「いや、そうだったかな?」
「えぇ、そうよ。そんな事言ってたら、さくらちゃんに嫌われても、知らないわよ。私はもう出掛けるからね。お昼ご飯は冷蔵庫に入っているから。では、行って来ます。」

 母親は何時もの様に口煩く小狼に言うと、家を出て行った。

 あぁ、この人は俺の本当の母親の大道寺園美です。色々と、訳が有って大道寺家で暮らす羽目になった。それに、アイツと被ってるだろ。良いのか、それで?
 アイツというのは、雨寺輝(あまでらあきら)。それと、輝は本名じゃないそうだ。確か、本当の名前は、・・・秋彦(あきひこ)っていう女の子らしい。家の事情で男の格好をしていると本人は言っている。
  幼い頃に出会ったあきらは今の輝とは違って、さくらに見た目がそっくりだったのを最近になって思い出したな。初めて会った気がしないのはその為だったのか。まぁ、この前、偉(ウェイ)にその事を調べて貰って正解だったな。後、三原は既に、気付いていたそうだ。それと、三原は山崎の本当に好きな人は佐々木だって、全く気付いていないみたいだがな。この問題には俺は触れたくないんだよな。

「そういえば、あの女はさくらの家に何時までいるつもりなんだろう?」

 あんなのが本当の妹だと思うと、物凄く、嫌になる。本城の事はもう、どうでも良いのか?

 暫くして、この屋敷に来訪者がやって来た。

(さくらか?約束の時間にしてはまだ、早いぞ。)

 俺はその客がさくらだと思っていたが、そうじゃなかった。そう、雨寺輝だった。

「何か用か?俺はと或る準備で忙しいんだ。急ぎじゃないなら、とっと、帰れ!」
「ん?何、寝起き!?僕に当たらなくても良いだろ!先程、木之本さんに偶然会って、デート中止だって言ってたよ。多分な、あの子が絡んでると思う!そう、だい・・・」
「おい、雨寺!それ以上言ったら、俺はお前を許さないからな!絶対に!」
「はいはい!分かりましたよっ!僕が悪かったですね!」
「柊沢の元愛人の分際で、偉そうな口を叩くな!」
「はぁ!?誰がアイツの愛人だって!?・・・愛人とは何だ!アイツはただのストーカー野郎だ!とんでもない、言い掛かりは止してくれないか。今日、例の物を渡そうと思ったのに、もう良い!今日はもう帰る!俺はお前の事なんて、知らん!」
「それは、そんなにも、大事な事なのか?」
「これは過去の物だしな、もう良いんだ!こんな物、木之本さんに見つかったら、お互いに、ただじゃ、済まないだろうなぁ。」

 輝は持って来た荷物を見て、言った。

「あきら!ちょっと、それを捨てるのは、待ってくれないか?」
「女々しいぞ、アンタ!こんな物が有るから、いけないんだ!あきらって呼ぶのは、禁止だって言っただろ。」

 そんな時に、あの女から電話が有った。

「何だよ?お前のせいで、俺は今日は良くない事ばかりだ!少しは反省しろよ、大道寺!」
『あら?私に八つ当たりして、どういうおつもりですか、小狼さん!まぁ、さくらちゃんの事はご心配なく!』
「何が心配するなだと!?何時まで、さくらの家に居座るつもりだ。さくらだって、良い迷惑だと思うぞ!俺はこんな生活は、もう嫌だ!俺は自分の家に帰る。」

 無理矢理、輝が小狼から携帯電話を奪い去った。

「もう、アンタは彼に対して、意地悪するのは止めろ!」
『貴女こそ、こんな茶番劇は何時まで続けるつもりですか?』
「僕は今、話に関係無いだろ。」

 輝は知世に対して、呆れている。

(私と李君が兄妹というのは、ほんの冗談なのに、こんな事を信じるとは、李君は変わってませんわね!おほほほほっ!)

 知世は2人を尻目に、電話の向こうでほくそ笑んでいる。

「お前こそ、どうなんだよ?」

 小狼は輝から無理矢理、携帯電話を奪い取ると、知世に聞いた。

『あ~ら、私ですか!私はちゃ~んと、今後の事を考えてますわよ!』
(嘘だな。コイツが考えてる筈が無い。)
「因みに、お前は知らないかもしれないが、本城はお前に愛想尽かしているそうだぞ。こんな事していたら、さくらも、お前の前からいつか、居なくなるかも知れないぞ。」
『それは無いと思いますわ。さくらちゃんはそんな子じゃありませんわ。因みに、まこと君は普通の人ですから、いつかはそうなる事は分かってましたわ。まぁ、それは一時的な事ですわ。』
(コイツはホントに、馬鹿なのか?)
「僕も、李君の言う通り、復活は無いと思うな。この人は本当の大馬鹿者だと思う。」

 輝は小狼の意見に賛成する。勿論、知世に性格が似た彼もお馬鹿である。因みに、知世に性格が似た彼というのは大隅顕太という旅館の息子である。千代菊(岡村美希也)はいつまでも、彼の傍に居る訳が無いのに、全く気付いていていない様だ。

(あ~あ、最近、ミキの奴、早く帰ったりしてさ、何か遭ったのかなぁ。俺に何も言ってくれないし、つれない奴。)

 顕太は美希也の事を考えていて、最近、部活に身が入っていなかった。

(今日も、用事で早く帰るって言ってたし、俺の事、嫌いになったのか?そうだ、千代菊ちゃんに聞いてみたら、何か分かるかもしれないな。聞いてみる価値は有るな。)

 顕太は千代菊が実は美希也のもう1つの姿だという事を全く気付いていない。

「ねぇ、千代菊ちゃん?」
「そんなに焦らはって、どないしはったん、顕太はん?」
(げっ、顕太!?どう言い訳したら、良いんだろう?)
「ミキの奴、最近、俺に対して、態度が冷たい気がするんだけど、何でか、知らない?」
「へぇ、ミキちゃんどすか!えっ?ミキちゃんと喧嘩でもしはったんどすか?」
(えっ?僕の態度が冷たい?そんな事無いと思うけど!まさか、僕が千代菊だって、顕太は勘付いている?そんな筈無いよね。あはははっ!)
「いや、そうじゃないけど!最近、余所余所しいというか、・・・アイツ、俺に何か、隠してるのか?」
「そんな事、おへんと思いますえ。」

 千代菊は答える。

「だったら、良いけど!」

 顕太はにっこり、笑いながら言う。

(顕太にいつか、バレたら、どんな言い訳をしたら良いのか、全く思い付かないよっ!きっと、すっごく、怒るだろうな。もう2度と、口を聞いてくれないかもしれないな。千代菊が辞める時が来たら、ちゃんと、本当の事を話そう、僕が千代菊だったって事を!でも、心の中に閉まって置こう!)

 美希也は思う。


第弐夜へ続く
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